[医療機関の皆さまへ]
当社は、下記要領にてノロウイルス抗原(EIA法)の受託を行っております。詳しくは、担当営業所または最寄りの営業所までご連絡ください。 受託要項はこちら
[一般の皆さまへ]
このページでは、医療機関向けに検査受託方法及び、ノロウイルスの概要、感染防御方法等についてお知らせしていますが、受診・検査実施のご要望、結果の解釈等につきましては、恐れ入りますが最寄りの医療機関にお尋ねください。
ノロウイルスの概要と予防について
ノロウイルスによる感染性胃腸炎が今シーズンに入り、過去10年間で最も早いペースで急増しています。特に抵抗力の弱い子供や高齢者の患者が目立っています。
<感染様式>
ノロウイルス感染は食中毒によるものと、接触感染・飛沫感染など通常の感染症としての二面性を持ちます。感染力はきわめて強く、少量のウイルスで感染が成立します。食中毒はカキなどの二枚貝の生食と食品取扱者の不十分な手洗いなどによる食品汚染に関わるものが多く、接触感染や吐物による飛沫感染は、家庭や保育所、老人保健施設などの集団発生が多いようです。
<症状>
1~2日の潜伏期間のあと、嘔気、嘔吐、下痢、発熱を主症状として発症しますが、時に悪寒、腹痛、頭痛、筋肉痛を伴うこともあります。通常1~2日で回復することが多いですが、子供や高齢者は症状の遷延や、合併症による重症化、まれに死亡例も報告されています。また、嘔吐や下痢の症状が消失しても、3~4週間は便中にノロウイルスが排泄されるため、注意が必要です。
<感染予防>
1.食中毒対策
- 食材→
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1) カキなどの二枚貝の生食は控える 2) 食材は85℃、1分以上加熱処理する。 3) 野菜などの生鮮食材は、十分に水洗する
- 食品取扱者→
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1) 調理前、トイレ使用後は厳密に手洗いをする 2) 嘔吐、下痢などの症状をもつ人は調理に従事しない 3) 症状消失後も便中にウイルスが排出されているので感染源になり得るという認識を持ち手洗いを励行する 4) 食器類、まな板、包丁、ふきん等の調理器具類は、十分洗浄した後、熱湯処理または塩素消毒後に再使用
2.室内感染対策
嘔吐物は乾燥後も感染性をもつため、速やかに新聞紙等を敷いて、乾燥・拡散を防止します。
その後、下表を参考にして、家庭用漂白剤でふきとってください。 その際、必ず使い捨てのマスクと手袋を着用し、汚物とともにすべてポリ袋に密閉して捨ててください。
処理後はせっけんで十分に手洗いをし、うがいも徹底してください。
用途 | 塩素濃度(%) | 家庭用漂白剤 |
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調理器具(まな板包丁ふきん)の消毒 | 0.02 | 200倍希釈(約200ppm) |
床などの清掃 | 0.02 | 200倍希釈(約200ppm) |
糞便、嘔吐物の処理 | 0.1 | 40倍希釈(約1000ppm) |
※200ppm→台所用漂白剤原液20mlを5Lの水で薄めた濃度
引用文献: | ノロウイルス感染症と予防指針(改定第二版) |
堺市衛生研究所長・田中智之先生 |
[検査受託要項]
検査項目名称 | ノロウイルス抗原 |
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検査コード | 6176 |
検 体 量 | 糞便 小指頭大 |
容器・保存 | K・冷蔵 |
実施料(判断料) | 未 収 載 |
所 要 日 数 | 2~8日 |
検 査 方 法 | EIA法 |
基 準 値 | 陰 性 |