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BRAF V600変異解析

BRAF V600 mutation analysis 

分類 遺伝子関連検査 - 悪性腫瘍遺伝子検査

検査コード 7848-000000
JLAC10 8C155-9951-075-862-11 
検体量 備考参照  採取容器 R
保存条件 常温  所要日数 5~13 
検査方法 PCR法(リアルタイムPCR法)  基準値 変異陰性    
実施料 5000点 判断料 遺伝子関連・染色体検査(100点) 
保険収載名 悪性腫瘍遺伝子検査 ロ 処理が複雑なもの 

検体取扱・備考

[検査材料]
 未染スライド5~10枚(5μm厚)

[留意事項]
 ・遺伝子検査はコンタミネーションによる影響を受けるため、重複依頼は避けてください。なお、検体採取後の容器は、開栓しないで
  ください。
 ・予め病理組織検査で癌細胞が含まれていることが確認された検体をご提出ください。
 ・全てのスライドの裏面に油性ペン等で腫瘍部位をマーキング(実線で囲む)してご提出ください。

臨床的意義

悪性黒色腫(メラノーマ)は、メラニン細胞由来の悪性度が高い皮膚がんのひとつです。国内における発症頻度は低いにもかかわらず、予後不良の悪性腫瘍とされていることから、皮膚がんによる死亡患者の約80%を占めると言われています。
悪性黒色腫の発生、進展にはRASやRAFなどのがん遺伝子の活性化が関与していることが知られており、RAFの中でもBRAF遺伝子に変異を持つ症例が多く認められていることより、その産物であるBRAF蛋白を阻害する医薬品として、ベムラフェニブが承認されています。
本検査は、リアルタイムPCR法を用いて、BRAF遺伝子のV600変異を定性的に検出し、根治切除不能な悪性黒色腫の患者に対して、ベムラフェニブの適応を判断するために有用です。

異常値を示す主な疾患・状態

悪性黒色腫

保険点数

注 釈 悪性腫瘍遺伝子検査は、固形腫瘍又は悪性リンパ種の腫瘍細胞を検体とし、悪性腫瘍の詳細な診断及び治療法の選択を目的として悪性腫瘍患者本人に対して行った、遺伝子検査について、患者1人につき1回に限り算定する。ただし、肺癌におけるEGFR遺伝子検査については、再発や増悪により、2次的遺伝子変異等が疑われ、再度治療法を選択する必要がある場合にも算定できることとし、マイクロサテライト不安定性検査については、リンチ症候群の診断の補助を目的とする場合又は固形癌の抗悪性腫瘍剤による治療法の選択を目的とする場合に、当該検査を実施した後に、もう一方の目的で当該検査を実施した場合にあっても、別に1回に限り算定できる。
早期大腸癌におけるリンチ症候群の除外を目的としてBRAF遺伝子検査を実施した場合にあっては、KRAS遺伝子検査又はRAS遺伝子検査を併せて算定できないこととし、マイクロサテライト不安定性検査を実施した年月日を、診療報酬明細書の摘要欄に記載すること。

処理が複雑なものとは、次に掲げる遺伝子検査のことをいい、使用目的又は効果として、医薬品の適応を判定するための補助等に用いるものとして薬事承認又は認証を得ている体外診断用医薬品又は医療機器を用いて、次世代シーケンシング等により行う場合に算定できる。

イ.悪性黒色腫におけるBRAF遺伝子検査(リアルタイムPCR法、PCR-rSSO法)

患者から1回に採取した組織等を用いて同一がん種に対して処理が容易なものと処理が複雑なものを実施した場合は、それぞれの所定点数を合算した点数により算定する。
悪性腫瘍遺伝子検査を算定するに当たっては、遺伝子検査の中から該当するものを診療報酬明細書の摘要欄に記載すること。
悪性腫瘍遺伝子検査、造血器腫瘍遺伝子検査、免疫関連遺伝子再構成、FLT3遺伝子検査又はJAK2遺伝子検査のうちいずれかを同一月中に併せて行った場合には、主たるもののみ算定する。